医療×メタバース
tyatarou
今回はメタバース、つまり仮想空間が医療業界にもたらす可能性についてご紹介します。
↓↓↓上記動画の内容は以下のテキストで読めます↓↓↓
1.メタバースとは？
2.既にあるメタバースのサービスについて
3.日本で開発された、あるいは開発中のメタバース関連の医療プロジェクトについて
4.今後の医療×メタバース
1.メタバースとは何なのか？
日本では主にバーチャル空間の一種で、2021年以降に参入した商業空間をそう呼んでいます。
利用者はオンライン上に構築された3次元コンピュータグラフィックスの仮想空間に世界中から思い思いの、アバターと呼ばれる自分の分身で参加し、相互に意思疎通しながら買い物や商品の制作・販売といった経済活動を行なったり、そこをもう1つの現実として新たな生活を送ったりすることが想定されています。
メタバースという用語は、ちょう、メタと、宇宙、ユニバースを組み合わせた造語です。
元々は作家のニール・スティーヴンスンが1992年に発表したサイバーパンク小説、スノウ・クラッシュに登場する架空の仮想空間サービスの名称でした。
その後、テクノロジーの進化によって実際に様々な仮想空間サービスが登場すると、それらの総称や仮想空間自体の名称として主に英語圏で用いられるようになりました。
2.既にあるメタバースのサービスについて
実際のサービスとして、メタバースという言葉を世に広めたメタ社のHorizon Workroomsというバーチャルオフィスのプラットフォームが有名ですが、こちらは、ユーザーがバーチャル空間で会議やコラボレーションを行うことができます。
日本でも、日本人CEOのRio Takeshi Kuboが開発を行うメタバースのWeb3.0型のプラットフォーム、ザナが、みんなでつくるみんなのためのメタバースを合言葉に、多くの有名企業や芸能人、アーティスト、インフルエンサーが続々と参入し、新たなサービスを構築中です。
これらのサービスは医療業界の中にも取り入れられてきました。
Xserverドメイン
3.日本で開発された、あるいは開発中のメタバース関連の医療プロジェクトについて
順天堂大学病院が日本IBMと提携し、順天堂バーチャルホスピタルを設立し、医療サービスのビジネスモデル構築とエコシステム形成を目指していることが報じられています。
メタバース上での診察・診断は技術的・法的制約がありますが、治療方針の説明や質問、カウンセリング的な用途には有効と考えられており開発が進んでいます。
メタバース産業に参入を始めるツムラやアステラス製薬といった製薬関連企業も出てきました。
自社医薬品の販売と共に、医療現場から医薬品の効果や副作用に関する情報を収集し、開発チームにフィードバックするバーチャルMRを活用して医療情報を提供しており、今後はメタバースによる講演会なども可能性があります。
さらに、中外製薬などは既に創薬にメタバースを活用する研究を進めています。
以上が、日本で開発されたあるいは開発中の有名なメタバース関連のプロジェクトの一部です。
4.今後の医療×メタバース
今後、この医療×メタバースでできることは、たとえば、現実世界でこれから入院する予定の病院を模した本物そっくりの病院がメタバース上で造られれば、そこで事前に入院を体験することができます。
また、メタバースを利用して、遠隔地にいる患者との診断や治療が可能になります。
そして、仮想現実を用いたリハビリやトレーニングができることも期待できます。
また、医師は高度な技術を必要とする外科手術をメタバース内でほとんど現実と同じ状況で体験することができたり、その道のエキスパートといわれるような医師の手技を大人数の研修医などが同時に疑似体験し、なかなか伝えられないような暗黙知の情報を共有することで迅速な技術の習得に役立つ可能性があります。
また、医師は忙しくとも、所属する学会や専門領域の研究会等に参加し、その道の最新の知見をもつドクターとリアルに面会しコミュニケーションをはかったり、講演会を聴講することで常に最新の知見をインプットする必要がありますが、これらをメタバース空間で行えるのであれば、実際に身体は移動することなく、どこからでも空いた時間に多くの学術講演会などに気軽に参加することができます。
既にZOOMなどを活用したオンライン講演会は存在していますが、講演会場とは別の部屋で医師同士が気軽にコンタクトを図る様も想像できます。
将来的には、医師が医局や診療科に戻ると、次の診療の予定はもちろん、新薬などの最新情報のトピックを個々に合わせた内容でポイントを絞って伝えてくれる、気になる情報があれば深堀りしてくれたり講演会参加の準備を進めてくれる、という、多忙な医師をサポートする優秀なAI秘書がメタバース上に構築される日もそう遠くありません。
そして実際、そのようなサービスもたくさん生まれてきつつあります。
記事は以上となります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。
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